つえの里だより 第76号

2017-03-25

第76号
平成29年3月

巻頭言 「輝きの春に思いを」
理事長 篠澤國雄

会員の皆様をはじめ、つえの里を利用してくださっている皆様、2ヶ月のご無沙汰でした。皆様お変わりありませんか?
私は90%の健康を保ち、少しでもまた一つでも珍しい物や知らない地域に行き、色々なものに触れて楽しい思いを感じつつ幸せを戴きたいと願っています。それを後押ししてくれるのが今の季節「春」です。
ただ思わぬ会議が計画され、それに参加しないといけないことがちょっと苦痛になってきている私になりました。でも、それから逃げて世の中に置いていかれるのは嫌ですから本職の店を休み、出掛けるという生活をしています。

つえの里だよりの「ちいさなたび」の取材で名古屋市の徳川園に行ってきました。詳しくは大津さんの記事と写真でお楽しみくださいね。僕は取材のときに色々触れさせてもらった時の気持ちを書きます。
三河線から本線に乗り換えて金山でJR中央線の電車に乗り換え、3個目の駅「ナゴヤドーム」のある大曽根で下車。案内に従い歩き、公園に着いた。障がい者手帳を見せ、「無料」で入った。この地域が暖かいのか色んな花が咲いていて軽く触れさせてもらいました。良い香りやソフトな手触りと色の説明や植物の名前の表示を読んでもらい、大きな池の周りや園内を歩き、良い散歩になりました。
お土産店で大きなどら焼きを三つ買い、3人で食した。園内のレストランで腹ごしらえをする筈だったのが、「もう腹いっぱい」となり、レストランには入らなかったので、メニューは判りません。
大きな階段はなさそうだから散歩にはよさそうです。その他の建物には入っていないから不明。ゲートを潜って入ったところで可愛い盆栽が迎えてくれましたよ。
最後に取材に行く電車は、車掌さんのアナウンスで「スマホをしながらホームを歩かないようにお願いします。大きな事故に繋がることがあります。」とあり、聞いていて今から20年ほど前のこと、それは豊田の駅前の今でいうと、「ばあちゃんブティック」の前の横断歩道脇に立って、迎えの人を待っている時、突然ぶつかってきた若者が「あぶないじゃないですか!」などと言ってきた。僕は「何を言うんだ!携帯を玩具にしながら歩いておきながら。俺は前から此処にいたわい!」と言い返した。すると若者の仲間らしい一人が「叔父さん、ごめんよ。やい、お前、さっき俺らが前に人がいるぞって言ってやったのにいうことを聞かないで『あぶないじゃないか』はないよ。だめだよ、携帯ではあそぶな」と言いながら何処かへ消えていった。
ではまた5月に書きます。お元気で!

事務所から

つえの里 管理者 戸嶋 静子

寒い冬から暖かな春の気配を感じるこの頃、皆様も春の風を受けながら外に出てみてはいかがでしょう。
私事になりますが、冬の間あまり運動する機会が少なかったせいか体が重く先日、自宅周辺を歩いたところ足が突っ張り、息も上がる状態で帰宅した私に家族の一言、「急に動いたらかえって体に悪いし、病院代の方が高くなる」、ごもっともですが内心は悔しく思う私でした。皆様も日々の生活の中で無理のない運動に心掛けて生活しましょう。

連絡

相談員が作成したサービス等利用計画をいただいた後、つえの里では個別支援計画書を作成します。その後、お客様に内容の説明を行い、押印をして頂いております。
ご協力お願い致します。

ちいさなたび
大津 廣子

もう春はそこまで来ていると思わせるポカポカ陽気に恵まれた2月最後の日曜日、今回のお出かけ先は名古屋市東区にある日本庭園。2月下旬から4月の上旬にかけて「花を誘う徳川園の梅、桃、桜」と題したイベントが行われているということでここに決定。
又、丁度その日は徳川園の「流し雛」なる行事も催されるということでその楽しみもありました。
後で知ったことだけどこの「流し雛」なる行事はあちこちで開かれており、それぞれに工夫がなされているらしく形も様々なようですね。
この徳川園は尾張藩第2代藩士、光友が元禄8年(1695)に自らの隠居所として大曽根屋敷を造営したことを起源とし、当時の敷地は約13万坪の広さで庭園内の泉水には16挺立の舟を浮かべたとか。光友の没後、この地は尾張藩家老職の成瀬、石河、渡邊3家に譲られたが、明治22年(1889)からは尾張徳川家の邸宅に。昭和6年(1931)名古屋市は19代当主義親から邸宅と庭園の寄付を受けたのち、改修、整備を行い翌年「徳川園」として一般公開。第2次世界大戦の大空襲で焼失。戦後現代的な都市公園として改修。平成13年に日本庭園として再整備し、16年に開園。

さて話しを戻します。9時15分に豊田市を発車する電車に乗り、知立駅で丁度着いたばかりの9時42分発の急行に乗りかえたんだけど、堀田で特急待ち、この急行は10時02分に堀田を発車しました。金山で下車し、JR線乗り継ぎの改札から出ようとしたら、名鉄電車の切符しか持っていなかったため、非情にも出口を塞がれシャットアウト。飛んできた駅員さんに自動券売機で「子供用」の切符を購入して一緒に入れてくださいとの説明を受け、そのようにして無事乗り継ぎ改札を通ることができました。
金山駅、10時20分発の中央線で大曽根へ。大曽根駅に着いたら何時もの如くどちらの方角へ向うのやらさっぱり判らず、窓口へ引き返して駅員さんに尋ねたら自前の案内図を渡され、詳しく説明してくださいました。それは徳川園と名古屋ドーム用の地図でしたが渡されたものには徳川園まで緑色の導線が引いてあり凄く親切で、いかに多くの人が尋ねるのかが伺えました。その地図を頼りに迷わずに行くことができました。ほぼ10分で行けますよ。
大曽根口から入り、中学生以上300円のところ、身障手帳提示で付き添い一人まで無料に。

一歩なかに入ると正面に大きな池がどんと目に留まりました。これは龍仙湖と名づけられた海に見立てた池で地下水を水源としているそうです。黒松や島々などを眺めながら右手に歩いていくと、そこは傾斜地の牡丹園で今の時期はわら囲いされた冬牡丹の真っ盛りでした。春の牡丹は4月の中、下旬が見頃らしいのですが、今の時期の牡丹も珍しくて何時までも見ていたい気分でした。

庭内を一周したあと又右手に進み、紅梅、白梅を眺めたあと、小さな茶室を発見しましたが、残念ながらその日は貸し切りで近づくことができませんでした。仕方なく前の道を散策しましたが、龍仙湖の一部に竹を割って道筋をつけた2本線が作られていました。ここにのちほど開催される「流し雛」が流されることになるのですね。
龍仙湖の真正面に位置する観仙楼というレストランやホールなどがある二層の建物の1階で流し雛が準備されておりました。それは直径15センチくらいかと思われる高さ5,6センチの竹の桶に紙で折った一対のお雛様が乗せられており、そのイベントに参加するための整理券を貰うために沢山の人が並んでおりました。先着150名と書いてあったけどまだ余裕はありそうでした。
園内をもう少し歩こうということで今度は左手から行ってみることに。東側に大曽根の瀧と名づけられた落差6メートルの三段の滝があり、龍仙湖とは標高差がやく11メートルもあるとか。

観仙楼の横を通り、エレベーターにて上に。ここには売店があり、葵の御門入りのお菓子、タオル他色々。外に出ると、たくさんの人達が歩いていました。左手には徳川美術館があり、それぞれの思いを胸に出入りしているのでしょうね。その姿を目で追いながら、食い気優先の我々は1個300円のどら焼きを買い、外のベンチに腰掛けて頬張りました。
お腹一杯になり、満足して元来た道を引き返して駅へと向いましたが、さてスムーズに駅に行けたと思いますか?

ニュースの目

篠田 進

新型点字ブロック拡大
名鉄、1万人以上利用の全駅
 全国で相次ぐ視覚障害者のホーム転落事故を受け、名古屋鉄道は2017年度末までに、1日の利用者が1万人以上の全40駅で、転落防止につながる新型の点字ブロックを導入する。
 ホーム内側を示す突起がある「内方線付き点字ブロック」を設置する。視覚障害者がつえや足で触れれば、線路とは反対の安全な方向を確認できる。
 名鉄が管理する272駅のうち、名鉄名古屋駅(名古屋市)や金山駅(同)など25駅は設置済み。残りの15駅ついて17年度末までに整備する。
 名鉄ではこれまで、設置の目標時期などを定めていなかったが、全国各地での転落事故を受け、昨秋から安全対策強化を検討する中で方針を決めた。
 一方で、転落防止に効果的だとされるホームドアの設置は、中部国際空港駅(愛知県常滑市)と上飯田駅(名古屋市)のみ。同社幹部は「駅の大規模改修などに合わせて、追加の設置を検討したい」と話している。
(2017年1月24日 中日新聞 朝刊)  

障害者対応要領策定43%
差別解消法 市区町村進まぬ理解
 全国の市区町村のうち、昨年4月に施行された障害者差別解消法で策定が義務づけられた対応要領を実際に作ったのは、施行半年後の昨年10月1日時点で43%にとどまることが分かった。対応要領は障害者が暮らしやすい街づくりを進めるため、職員がどう対応するかまとめた文書。相模原殺傷事件で共生社会のあり方が問われる中、障害者施策を進める市区町村の理解が進んでいない。
 法律を所管する内閣府が全国の自治体にアンケートした。その結果、全国1741の市区町村のうち、対応要領を作成したのは757だった。
 横浜市は幅広く障害者から意見を聞き、不当な差別として「障害を理由に会議、講演会、イベントへの参加を断る」ことを挙げ、視覚障害者への合理的配慮としては「ホームページにPDFデータのみでなく、音声に変換できるよう、テキストデータも掲載する」と明記した。具体的な対応要領があれば、自治体は障害者が社会参加しやすい施策を進めることができる。
 障害者が不利益を受ける問題は法施行後も続いている。昨年8月には埼玉県入間市共催の大相撲地方巡業で、障害者が車いす観戦を断られたことが明らかになった。
 職員が適切に対応するには、障害の種類や程度によって、どのような配慮が必要か知る必要がある。法律が市区町村に対し、自治体内で暮らす障害者や関係者らに意見を聞くなどして、対応要領を策定するよう義務づけたのもそのためだ。
 内閣府は「障害者団体と二人三脚で対応要領を策定する自治体もある。こうした試みが広がるよう働き掛けたい」と話す。
 障害者政策に詳しい慶応大の岡原正幸教授(社会学)は「法律の精神がないがしろにされている。障害者の見解を踏まえて具体的な対応要領を定めることで、法律の理念は実現する。早急に対処すべきだ」と指摘する。
 対応要領とは別に、障害者差別解消法は全国の市区町村に、障害者からの相談の解決を後押しする専門組織「障害者差別解消支援地域協議会」をつくるよう求めているが、設置は全体の29%にとどまる。
 
    地方自治体による対応要領の策定状況
自治体内で暮らす障害者や関係者に意見を聞くなどして、対応要領を策定する
 例えば、横浜市は「(聴覚障害者に対し)本人の希望を確認し、筆談や手話等で対応する」と明記
 具体的な対応要領があれば、職員は適切に対応しやすい
 全国の市区町村のうち、策定したのは43%のみ
(2017年1月29日 中日新聞 朝刊)

活動報告(平成29年1月・2月)

1月

5日(木) サービス調整会議(介護保険)
相談支援連絡会(相談支援)
11日(水) 相談支援部会(相談支援)
12日(木) 根川小学校 実践教室
18日(水) 中部ブロック会議(相談支援)
事務局会議(相談支援)
24日(火) サービス検討会議(相談支援)
25日(水) 大蔵小学校 実践教室
相談支援部会(相談支援)
中部ブロック会議(相談支援)
26日(木) サービス調整会議(介護保険)
27日(金) ヘルパー定例会

2月

1日(水) 相談支援部会(相談支援)
サービス担当者会議(相談支援)
3日(金) サービス調整会議(介護保険)
8日(水) 井上小学校 実践教室
中部ブロック会議(相談支援)
相談支援部会(相談支援)
9日(木) 古瀬間小学校 実践教室
10日(金) 相談支援事業委託ヒアリング(相談支援)
15日(水) 事務局会議(相談支援)
17日(金) 障がい者コミュニケーション推進シンポジウム
(相談支援)
20日(月) サービス検討会議(相談支援)
22日(水) 中部ブロック会議(相談支援)
サービス検討会議(相談支援)
24日(金) サービス調整会議(介護保険)
25日(土) 第一回統合失調症の歴史と現状講演会
(相談支援)
28日(火) 相談支援連絡会(相談支援)

編集後記

最近、花も咲き始め日中は過ごしやすくなっていました。
気分転換に外へ出かけるのも良いかもしれません。
その際には、花粉予防のためにマスクを忘れずに。
朝晩はまだまだ、冷える日もあるので体調に気を付けてお過ごしください。

    特定非営利活動法人
    視覚障害者センター
    つえの里
    〒471-0068
    愛知県豊田市横山町
    4丁目3番地2
    0565-31-3381
    営業時間:9:00~17:30
    ※日曜定休

Copyright© 2013 つえの里 All Rights Reserved.

〒471-0068 愛知県豊田市横山町4丁目3番地2
電話:0565-31-3381